海外投資は、その名の通り、海外の通貨・金融商品で投資を行うことです。投資の世界では、資産を分散することが鉄則となっており、投資商品を国内商品だけで保有することは避けたいところです。
そこで、今回は海外投資の種類や特徴、メリット・デメリットなどについて解説していきます。海外投資の仕組みを理解して、幅広く資産運用をしていただければと思います。
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目次
海外投資の定義と歴史
なんとなくのイメージは付いているでしょうが、海外投資の定義とそれから海外投資の歴史について最初にご説明します。
海外投資の定義
海外投資とは、国内の金融商品だけではなく、海外の金融商品にも投資をすることです。国内以外の金融商品を持つことにより、日本の経済状況や災害などのリスクに備えて、分散投資することができます。
日本の証券会社を介しても海外投資を始めることもできますし、日本の証券会社や銀行を介さずに海外投資をおこなうことも可能です。
海外投資の歴史は浅い
実は、海外投資の歴史は意外と浅く、海外投資の許可が法的に認められて30年ほどしか経っていません。1998年に外貨法が改正され、日本以外の海外投資が解禁されました。
それまでは、外貨法によって海外投資が認められていなかったんですね。要は、「日本の景気を良くするために日本以外に投資してはいけない」という制限があったのです。1998年に海外投資が解禁され、日本以外の金融商品を購入することが可能になりました。
後述しますが、海外投資にはリターンが大きいなどのメリットも大きかったため、多くの投資家が海外投資を始めていきました。
海外投資の主な種類
それでは、海外投資の主な種類についてご説明していきます。種類と言っても結局は国内の金融商品と大きく変わらないのですが、特徴も踏まえながら簡単にご説明していきます。
外国株式
外国株式は、外国の企業に投資をすることです。外国株式の大きな特徴としてはやはり、国内株式にはない銘柄に投資できることでしょう。我々の生活の周りにある商品・サービスは決して日本の企業のものだけではありません。
海外の気になる企業があれば、海外株式を行うことができますね。また、その国の経済状況や為替にも損益が左右されますので、銘柄によっては国内株式よりも大きなリターンが返ってくることも少なくありません。
外国債券
外国債券は、外国の債券を購入すること(つまりお金を貸す)で、その利子や償還金で利益を出していきます。日本国は債券を始め、預金などの金利も低いのですが、海外債券には○%(日本の○倍)のもありますし、その国が成長していけば債権の価値が上がっていく可能性もあります。
また、日本は比較的安全な国だとは言われていますが、災害の多い国でもあります。そのようなリスクを分散させるためにも、気になる外国債券を持っておくこともできます。
海外不動産
海外に不動産を持ち、資産を運用していく方法です。少し前には、東南アジアの不動産投資が注目されましたね。そのように外国の不動産で運用します。
途上国によっては、まだまだ土地の価格が安く購入することもでき、今後地価が上がっていくことも期待できるでしょう。また、上記でもお伝えしましたが、日本は非常に災害リスクが高い国です。
災害によって不動産価格は大幅に変動する可能性もあるでしょう。一方で、海外の地域によっては、戦争やテロなどのリスクもあります。また、その国の経済やオリンピック、ワールドカップなどの影響も出て来るでしょう。
それらのリスクを分散させて海外に不動産を購入することが海外不動産投資です。
外国投資信託
これら外国の株式・不動産・債券などが含まれた投資信託で「海外ETF」がおすすめです。海外ETFは、海外の証券取引所に上場している投資信託のことで、ハイリスクハイリターンの海外投資の中でも、比較的安全に投資を行うことができます。
リスク分散はしたいけど、リスクが高い海外投資には抵抗がある方は、海外ETFを検討してみましょう。
外国為替証拠金取引
外国為替取引は、異なる二つの通貨の為替変動によって利益を出していく方法で、ご存知「FX」のことですね。レバレッジをかけて、短期間で行うことが一般的なので、コツコツと積み立てるというよりも、ハイリスクハイリターンのギャンブル的要素も強いです。
それでも、為替の動きをつかむためにも、外国為替証拠金取引をやってみるのも良いかもしれませんね。
外貨建て定期預金
こちらは、海外投資と言うよりも、預貯金の部類に入りますが、外貨建ての定期預金は日本の定期預金よりも金利が良いところが多いです。『為替変動リスク』や『為替手数料』などが発生しますが、リスク低めに海外の金融商品にお金を使う方法として、外貨建ての定期預金を考えてみても良いですね。
外貨建て保険商品
上記と同じく、こちらも投資ではありませんが、貯蓄性のある積み立て型の外貨建て保険商品では高い金利で資産運用することもできます。保険としての保障を付けながら貯蓄性もあるという点では、外貨建て保険という方法もあることを念頭に置いておきましょう。
海外投資のメリット

それでは、海外投資のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。こちらでは、海外投資のメリットについてまとめてみました。
資産を分散できる
まず、海外投資のメリットとして、資産を「円」以外の外貨で持つことができる点です。比較的に安定「円」は安全だとは言われていますが、それでも、ひとつの通貨だけに高額な資産を固めておくべきではないでしょう。
日本は災害の多い国ですし、今後高齢者の人口がどんどん割合も多くなっていきます。国として成熟しきって、今後大きな成長はあまり見込めないことも事実です。その一国だけで資産を保有するのではなく、外国でも資産運用を行うのです。
利回り・金利が高め
海外投資の多くは、日本の金融商品よりも金利が高い特徴があります。つまり、端的に言えば「儲かりやすい」ということです。ただ、後述しますが、その分リスクも高いので、リスクとリターンのバランスを考える必要があります。
特に、フロンティア国とも言われる、新興国では、日本の何十倍もの金利が付くこともあります。その分、リスクも高いハイリスクハイリターンになってしまうのですが、日本の低金利だけでは物足りない方は、金利の高い海外投資にトライしてみてもいいでしょう。
選択の幅が広がる
国内だけでの金融商品だけでは、選択肢も限られてくる部分もあります。海外まで視野を広げ、国内の金融商品と組み合わせることで、選択肢の幅が大きく広がります。一度ご自身のポートフォリオを作ってみましょう。
海外投資のデメリット
このようなメリットが見られる海外投資ですが、当然デメリットもあります。それらデメリットも理解したうえで海外投資を始めていくようにしましょう。
為替手数料がかかる
海外の金融商品で、海外の通貨で投資を行うことは、それだけ為替手数料が発生していきます。これは、国内投資には見られない余計な出費となってしまいます。例えば、円をドルに換えるときに発生する手数料。これが為替手数料です。
為替手数料は、証券会社や銀行によってもバラバラですが、ざっと取引金額の0.01~1%ほどの為替手数料が発生します。また、金融商品によっては、送金手数料がかかる場合もあり、いくら海外投資の金利が高いからと言っても、これか関係してくる手数料を加味して金利を考えなくてはいけません。
リスクが多い
また、なんといっても海外投資は様々なリスクがあるということを忘れてはいけません。まずは、為替レートが変動することによる『為替変動リスク』。そして、その国が戦争やテロ、災害などに見舞われる『カントリーリスク』などがあります。
上記でもご説明したような、フロンティア国では、今後大きく成長していく可能性もありますが、その反面、情勢は不安定で、国そのものが破たんする可能性も日本よりも高いでしょう。当然ですが、目先の金利の高さだけで投資先の国を選ぶのではなく、世界情勢や今後の動向などの幅広い視野を持って投資先を選ぶようにしましょう。
地域別の海外投資の特徴
最後に、海外投資と言っても様々な国がありますので、その地域ごとの特徴を簡単に述べていきます。海外の投資先を選ぶ際の参考にしてください。
アジア
中国を筆頭に、インドネシア、タイ、ベトナム、カンボジアなど、ここ数年で大きく伸びてきた国家が多いことが特徴として挙げられます。また、日本から投資がしやすく、現地に向かいやすいことも特徴ですね。
日本で流行った商品、サービスが少し時間を経て流行することも多いので、日本からアジア進出をしていく企業に投資してみるのもいいでしょう。
北米
世界の経済や景気の中心となっているアメリカ。日本以外の金融商品を検討しているのであれば、真っ先に考え付く国だとは思いますが、アメリカも日本と同じく成熟しきっていますので、「今後に期待」というよりも、「リスク分散」のためにアメリカ(北米)の投資商品を検討するべきでしょう。
また、アメリカ企業の情報も入ってきやすいので、アメリカ企業の株式は非常に買いやすいです。
ヨーロッパ
経済先進国のイギリス、ドイツ、フランスなどをはじめとしたヨーロッパ。やはりEUの力は絶大なのですが、イギリスのEU離脱や難民問題、中東でのテロ組織の問題が東ヨーロッパに飛び火してきていることを考えると、現在はあまり安定的だとは言い切れない部分はあります。
それでも、歴史と底力のあるヨーロッパ諸国ですから、リスク分散としてヨーロッパ諸国の投資商品を持っておくこともアリでしょう。
オセアニア
オーストラリアと、ニュージーランドがとても安定しているオセアニア。経済国としても、資源国としても非常に豊な地域と言えるでしょう。さらに、近年世界情勢はテロや難民問題で混乱していますが、オセアニア地域が少し離れていることもあり、それら世界情勢の悪い影響も少ないと言えるでしょう。
豪ドルも通貨として非常に強く、高い金利も魅力的です。
中南米
ブラジル、アルゼンチン、チリ、メキシコなど、豊富な資源が大きな特徴です。ただ、国としての成熟度はまだまだな部分が多く、治安が悪いところが多いことも否めません。投資先としても、まだまだ一般的ではなく、日本から中南米の金融商品を購入できる仕組みは少ないですが、投資になれてきたのであれば、今後大化けする可能性も秘めた中南米への投資を検討してみてもいいでしょう。
アフリカ
経済的には、南アフリカが頭一つ抜き出ていますが、他の国家は、紛争や貧困、疫病など国として不安定なことは否めません。もちろん、アフリカ進出している企業もまだまだ少ないので、今後伸びしろが大きいと言え、「最後の巨大市場」とも一部で言われています。初心者が手を出す地域ではありませんが、今後の動向が非常に気になる地域でもあります。
まとめ
いかがでしょうか。グローバルな社会になってきていますので、日本国内の金融商品だけで資産運用するのではなく、海外投資もリスク分散の一つとして考えておきましょう。
また、日本の経済はすでに成熟しきっていますので、今後の大きな成長を狙うのであれば、途上国への投資も考えてみましょう。もちろん、これらの国には、リスクも付き物ですので、あくまでも余裕のある資金で運用することは鉄則です。
ロボアドバイザー投資『ウェルスナビ』は、いくつかの質問に答えるだけであなたに適した投資先を選んで資産運用してくれます。投資初心者の方でも難しいことは考えずに分散投資をすることができます。貯金の代わりすちょっとずつ分散投資を始めてみてはいかがでしょうか?