イーサリアムクラシック(Ethereum classic)とは、時価総額第2位のイーサリアムがハードフォークで誕生する前からあった仮想通貨です。
Classicには「古典的」という意味があり、もともとのハードフォークする前のイーサリアムの元祖が現在の「イーサリアムクラシック」のことで、ハードフォーク後の「イーサリアム」がハードフォークしたものとなります(少し紛らわしいですが)。
- 時価総額:第18位
- 時価総額:約1,500億円
- 通貨単位:ETC
- 1ETC=約1,500円
となっています。
ビットコインに次ぐ仮想通貨として名前を知っている人も多い『イーサリアム』ですが、イーサリアムとイーサリアムクラシックの違いについて知っている人も少ないでしょうし、ハードフォークしたことにはある理由があります。そもそも「ハードフォークってなに?」という方もいるでしょう。
今回は、イーサリアムクラシックの特徴やハードフォークした経緯とハードフォークについて、そしてイーサリアムクラシックを取り扱っている取引所などをご紹介していきたいと思います。
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目次
イーサリアムクラシックの特徴と現在価格
まず、イーサリアムクラシックの特徴や価格、イーサリアムとの違いなどについてご説明していきたいと思います。
イーサリアムクラシックの現在価格
- 時価総額:第18位
- 時価総額:約1,500億円
- 通貨単位:ETC
- 1ETC=約1,500円
イーサリアムクラシックの2018年4月時点の価格は上のようになっています。
イーサリアムがハードフォークした時にイーサリアム保有者に同じ枚数のイーサリアムクラシックが配られたことなどもあり、もともと時価総額もTOP10に入るなど上位にあったのですが、2017年末の価格上昇はいまいちでした。
価格の推移などは後でチャートを見ながらご説明していきたいと思います。
イーサリアムクラシックの特徴やイーサリアムとの違い
まず、イーサリアムクラシックの特徴ですが、基本的な機能についてはイーサリアムと大きく変わりません。
スマートコントラクトという、簡単に言うと自動的に契約する仕組みを作ることを大きな目的にしたプロジェクトです。
大きな違いは、ハードフォークの時に反対した「非中央集権」のコアなユーザー達によって運用されているものがイーサリアムクラシックで、ハードフォーク後にイーサリアムを中央集権(イーサリアム財団)で運用することになったものがイーサリアムとなります。
〇イーサリアムクラシックが元祖イーサリアム
冒頭でも触れましたが、もともとハードフォークする前にあったイーサリアムの元祖が現在の『イーサリアムクラシック』で、ハードフォークによって誕生したものが現在の『イーサリアム』となります。
次の項目でご説明しますが、イーサリアムクラシックがハードフォークするきっかけには、The DAO事件というハッキング事件がありました。
このハッキング事件をなかったことにしようと、ハードフォークに賛成したのが現在のイーサリアム派。
そして、「非中央集権なのに誰かの権限でハードフォーク実行はおかしい」と、非中央集権を貫いたものがイーサリアムクラシック派。結果的にこの2つに別れました。
ですので、もともとのイーサリアムそのままの形であるものがイーサリアムクラシックとなるのです。
〇取引量の違い
ただ、結果的にイーサリアムクラシックの非中央集権派は少数派になり、現在のイーサリアムが主流になりました。
取引所もイーサリアムはほとんどで取り扱っているのに対して、イーサリアムクラシックは取り扱っていないところも少なくありません。
時価総額もイーサリアムは依然ビットコインに次いで2番目をキープしていますが、イーサリアムクラシックは価格も伸び悩んでいる印象です。
取引量も、執筆時のものでいうとイーサリアムが1日で1,250億円に対して、イーサリアムクラシックが約8億円ほどと1/15です。
人気度で言えばイーサリアムに大きく差をつけられてしまっています。
イーサリアムクラシックに分裂するきっかけとなった『The DAO事件』
イーサリアムクラシックに分裂したきっかけになった事件に『The DAO事件』というものがあります。「THE DAO」とは、仮想通貨でベンチャー企業に投資を行うイーサリアムから派生したプロジェクトということで、注目を集めるものでした。
しかし、2016年の6月に『DAO事件』が発生してしまいます。THA DAOがハッキングされる事件が起きてしまうのです。これによって360万ETHが盗まれてしまいます。当時の価格で52億円相当になるものです。
問題解決に動き出すイーサリアム
DAO事件を受けて、当然イーサリアムも解決に動き出します。この解決のために使った方法が「ハードフォーク」という方法です。ハードフォークによってハッキングされたイーサリアムを無効化、利用者が大きな損害を出す前に事態を収拾させました。
一方で、不信感も芽生えてきます。
「通貨のルールを書き換えてコントロールができてしまうのか…」
というものです。そもそも仮想通貨の特徴に「誰にもコントロールされないもの(非中央集権)」というものがありました。今回、緊急の事態とはいえルールを書き換えたことによる不信感を覚えた人がいたことも事実です。
〇ハードフォークとは
ハードフォークとは、仮想通貨の仕様を更新するときにそれまでの仕様を一切無視して、新仕様を適用することです。それまでの仕様との互換性もありません。

そしてイーサリアムクラシックと分裂
このイーサリアムの非中央集権反対によって、今のイーサリアムクラシックとイーサリアムに分裂します。
上でも説明していますが、ハッキングされる前の元祖イーサリアムが現在の『イーサリアムクラシック』になり、ハッキング後に書き換えたものが現在の『イーサリアム』となります。
〇イーサリアムと同じ量のイーサリアムクラシックが配られる
ビットコインキャッシュ誕生を目の当たりにした人も多いでしょうが、イーサリアムクラシックと分裂した時も、同じようにイーサリアムを保有していた人に対して同じ量のイーサリアムクラシックが配られることとなりました。
これにより、イーサリアムクラシックが誕生したその時から保有者も多く、取引所でも取り扱いがあったため、結果的にはじめのうちからある程度の価値が付きました。
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イーサリアムクラシックのチャートと出来事
こちらでは、イーサリアムクラシックの過去のチャートと出来事についてまとめていきたいと思います。
誕生から2017年夏頃までのチャート

※チャートはCoincheck Tradeviewより
イーサリアムクラシックは2016年8月に誕生し、もともと1ETC=100円前後で推移していました。しかし、他の仮想通貨と同様に2017年3月ごろから徐々に上がり始めて、5月になると一気に1ETC=2,000円前後にまでなります。この1年で価格が20倍近くにまでなったということになります。
〇ビットコインの分裂騒動と中国取引所の規制により下落
その後順調に価格を伸ばしていったかと言うとそうではなく、7月のビットコイン分裂騒動と9月に入ってからの中国の取引所の規制を受けて価格を下げています。
イーサリアムクラシックに限った話ではありませんが、このように5月頃に順調に価格を上げていた仮想通貨市場全体で2度の大きな下落を経験しています。
2017年夏以降~年末までのチャート

2017年夏から年末にかけてのチャートは上のようになっています。
中国の規制によって価格を下げたイーサリアムクラシック(他の仮想通貨も同様)でしたが、11月頃から徐々に価格を上げ始めて、最高で1ETC=5,000円を超えることもありました。
この間は、他の通貨も軒並み価格をあげており、上のイーサリアムクラシックの値上がりですらまだ控えめと言えるくらい他の通貨の高騰が目立ちます。
大きな要因としては、国内取引所のコインチェックが大々的にテレビCMを放映するなどして、仮想通貨市場に対する認知度と熱狂度が大きく上がったからです。
〇イーサリアムクラシックのハードフォーク
そんな仮想通貨全体的なの上昇傾向の中でイーサリアムクラシック特段の出来事が、イーサリアムクラシックのハードフォークです。
それまでのイーサリアムクラシックには上限枚数やブロック報酬減少(半減期)がありませんでした。
その仕様変更が今回のハードフォークの主な変更点となります。
上限設定による希少性やハードフォークによってフォークコインが貰える期待(ビットコインのハードフォークでビットコインキャッシュが貰えたように)により価格を高騰させます。
2018年になってからのチャート

イーサリアムクラシックの2018年に入ってからのチャートは上の通りです。
年始こそは調子もよかったものの、年が明けてコインチェックのNEM盗難事件やUSテザー問題、韓国の規制、さらには確定申告を控えた法定通貨への換金など、マイナスな出来事が多発して、仮想通貨市場全体が大きな暴落を経験します。
〇カリスト(Callisto)誕生
そんな悲観的な市場の中、イーサリアムクラシックのハードフォークが正式に発表されます。3月5日にカリスト(Callisto=CLO)がハードフォークによって誕生するとのことでした。
発表時には仮想通貨市場の下落の真っ只中で、値上がりすることはありませんでしたが、ひと段落着いた2月頃に少し価格を上げています。
まだまだ仮想通貨市場が年末の勢いから比べるとかなり停滞しているとは感じられますが、執筆中のここ数日では徐々に回復の兆しも見せています。
イーサリアムクラシックを取り扱っている取引所
イーサリアムのハードフォーク時からイーサリアムを取り扱っていた取引所は、ハードフォークに併せてイーサリアムクラシックを取り扱い始めた所が多かったのですが、その後新規でイーサリアムクラシックを取り扱う取り扱う取引所はそこまで多くありませんでした。
海外に目を向ければ、イーサリアムクラシックを取り扱っている取引所も多いのですが、日本語対応で使いやすさを求めるのであれば、まずは国内の取引所から利用するべきでしょう。
bitFlyer(ビットフライヤー)
2017年7月に国内大手の取引所ビットフライヤーもイーサリアムクラシックの取り扱いを開始し始めました。使いやすさなどで言えば、コインチェックに引けを取らないと思いますが、売買差額(スプレッド)が高めです。
Binance(バイナンス)
バイナンスは、中国に拠点を置く2017年7月に設立されたばかりの海外取引所です。
サービス開始から1年未満で取引量で世界TOP3以内をキープするなど、急成長を遂げている取引所です。
海外の取引所ですので、サポート体制や法令の違いなどで国内取引所に比べるとリスクもあるでしょうから強くはおすすめしませんが、圧倒的なアルトコインの種類がありますので、登録しておいてももいいかもしれません。
Coincheck(コインチェック)
日本国内で誕生した仮想通貨取引所。圧倒的な使いやすさは群を抜きます。手数料やスプレッドが高めなのが少し気になりますが、取り扱いコインの種類も豊富でチャートも見やすいので、登録しておいて損はないでしょう。
まとめ
イーサリアムクラシックは、イーサリアムと分裂したアルトコインです。
2017年夏以降は他の通貨に価格面で少し引けを取りましたが、その後ハードフォークを実装するなど、アップデートもされていっています。
「元祖イーサリアム」として、誕生し『Classic』という名が付けられています。そのような経緯に共感があるようでしたら、購入を検討してみてもいいのではないでしょうか。
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