ネム(NEM)は、New Economy Movementの頭文字を取ったもので、『新しい経済運動』を意味する仮想通貨のプロジェクトです。現在は『NEM』の名称が一般的に使われていますね。
- 時価総額:第14位
- 時価総額:約2,751億円
- 通貨単位:XEM
- 1XEM=30円程度
ネム(NEM)で使われる仮想通貨の単位は『XEM(ゼム)』。現在、1XEMあたり30円程度と他の仮想通貨に比べると非常に安いところも気になるとことですね。
XEMの発行枚数上限は8,999,999,999XEMで、すでに投資家たちに振り分けられており、今後、新しく発行されることもありません。
今回は、ネム(NEM)がどのような特徴を持つ仮想通貨で、どのような環境で役に立ち、どれほどの価値があると考えられるのかを徹底的に解説していきたいと思います。
『Zaif』は、国内取引所で唯一“取引所”としてNEMが注文できますので、余計なスプレッドがなく格安でNEMを手に入れることができます。NEMに関するプロジェクトも多く手掛けていますので、NEMの購入を検討中の方にはZaifをおすすめしています。少し使いこなすことに慣れが必要かもしれませんが、慣れさえすれば一番使っている取引所になっていました。
目次
ネム(NEM)の特徴まとめ
冒頭でネムのおおよその概要はご説明しましたが、もう少し深掘りして説明していきましょう。また、ネムを語る上で「ハーベスティング」と「mijin」、「COMSA」は切り離せないので、そちらについてもご紹介していきます。
ネム(NEM)の特徴
〇名前の由来
すでにご説明していますが、ネムはNew Economy Movement(新しい経済活動)を意味しており、金銭的な自由と平等、分散、連帯感の原則のもと新しい経済活動を起こすプロジェクトとして始まりました。
〇発行枚数と通貨単位
ネムの通貨単位はXEM(ゼム)。発行枚数は8,999,999,999XEMでこれはすでにそれぞれの投資家たちに均等に分けられました。NEMにはビットコインで言う「マイニング(採掘)」ではなく、後述する「ハーベスティング(収穫)」によってNEMを獲得します。
ネム(NEM)のハーベスティングとは

ビットコインではマイニング(採掘)によって報酬を獲得するということは聞いたことがある人も多いかと思います。簡単に言うと、ブロックチェーンで新しいブロックを繋げるため鍵を見つけ出す作業です。
ビットコインでいうと承認時間は10分となっていますが、10分ごとにマイニングが行われているのです。鍵を見つけ出した人は報酬としてビットコインをもらえます。これが金を掘り当てる作業に似ているためマイニング(採掘)と呼ばれています。
一方、ネムではハーべスティング(収穫)と呼ばれています。なぜハーベスティング(収穫)かというと、特に承認作業などをしなくても報酬が得られるからです。採掘作業のようにせっせと作業しなくても作物が勝手に育っていくイメージですね。
ハーベスティングを行うには、10,000XEM以上を持っているアカウントならば誰でも行うことが可能です。簡単に言うと、ネムの利用者が取引をする際に手数料を払っているのですが、ハーベスティングによって承認されるとハーベスティングを行った人に報酬(XEM)が受け取れる仕組みです。
〇PoIを採用
NEMのハーベストでは、PoI(Proof of importance=プルーフ・オブ・インポータンス)というアルゴリズムが採用されています。
インポータンスが意味するように、NEMに対する重要度に応じてハーベストで受け取れる報酬(XEM)が決まります。
この重要度は、
|
から判断され、NEMのウォレットに10,000XEM入れている方であれば誰でもハーベストできる仕組みです。
〇ハーベスティングのはじめかた
マイニングはすでに中国やロシアなどのお金持ちが企業レベルの投資を行い、マイニングするための設備(ハイスペックのコンピューターとそれを保管・冷却しておく倉庫)を準備してやっと何回かマイニングに成功するくらいですから、とても個人で参戦できるようなものではありません。
しかし、ネムではNANOWallet(https://www.nem.io/install.html←ここからダウンロード)をインストールして10,000XEM以上をウォレットに入れておくことで個人でもハーベスティングを始めることが可能です(ハーベスティングの記事はまた追記します)。
報酬を受け取る仕組みもランダムで平等に振り分けられるようですので、ビットコインのマイニングのようにお金をかけて設備を導入しないとそもそもムリ!というような仕組みにはなっていないのです。
参考:「nem.io」
ネム(NEM)期待のカタパルト砲
さらにネムのプラス要素として、大型アップデート「Catapult(カタパルト)」を控えていることも挙げられます。カタパルトによって、情報処理速度が格段に向上することと、イーサリアムの代名詞と言っても良かったスマートコントラクトをNEMのブロックチェーン上でも行うことができるようになってきます。
これによりネムの汎用性が一気に高まり、価格向上に繋がるのではという期待が高まっています。
〇カタパルトは2018年中?
「カタパルトはいつ行われる?」と疑問の声も多いのですが、まずはNEMブロックチェーンを使ったプライベートブロックチェーン『mijin』でのカタパルト実装の後にNEMブロックチェーンにも実装されるとのことです。
順調に行って5月中にmijinへのカタパルト実装が完了すれば、2018年中にもNEMに実装される可能性が出てきます。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
ネム(NEM)とミジン(mijin)について
ネムを語る上で、テックビューロのプライベートブロックチェーン「mijin(ミジン)」の話題は避けて通れませんので、こちらの項目ではmijinについてご説明します。
mijinについて概要をざっくり知りたい方は上の動画をご覧ください。ちなみにナレーションは、ドラゴンボールZのセルやアナゴさんの声優:若本規夫さんです。気合入っていますね。
〇NEMの開発チームがmijin開発に参加
mijinは、テックビューロ株式会社がネムを開発したチームを誘致して開発された、テックビューロオリジナルのプライベートブロックチェーンです。つまり、mijinが注目を集めることに比例してネムの技術も注目されるということです。
〇mijinの特徴
mijinの特徴は『速い』『安全』『安い』この3つです。ベースはビットコインのブロックチェーン技術ではありますが、ネムがビットコイン2.0であるため、スピードや安全性、コストダウンがさらに向上されたものだと思っておいてください。
mijinは、資産管理システム・決算システム・契約システム・情報処理システムなど様々な用途があります。コストを下げて安全性や速度を上げるためにも今後も多くの企業が導入していくことが予想されます。
参考:「mijin」
ICOソリューション『COMSA』でネム(NEM)が使われる
企業がICOを行いやすいようにと発足された『COMSA』ですが、こちらでビットコインとイーサリアムに併せてネムのパブリックブロックチェーンが利用されています。
COMSAの運営会社は、上のmijinとの関係性も深い『テックビューロ社』が行っています。
下でご説明する『Zaif』という取引所もテックビューロが運営しており、テックビューロが発展することにより、結果的にCOMSAやmijinも発展し、結果的にネムの価値へも影響が出てくることも考えられますね。
『Zaif』は、国内取引所で唯一“取引所”としてNEMが注文できますので、余計なスプレッドがなく格安でNEMを手に入れることができます。NEMに関するプロジェクトも多く手掛けていますので、NEMの購入を検討中の方にはZaifをおすすめしています。少し使いこなすことに慣れが必要かもしれませんが、慣れさえすれば一番使っている取引所になっていました。
ネム(NEM)の価格とチャート
次に現在ネムにどれほどの価値があるのかを知っておきましょう。ネムの現在価格とチャートについてまとめました。
ネム(NEM)の価格
冒頭でもすでにご説明していますが、ネムの価格をまとめると以下のようになっています。
- 時価総額:第14位
- 時価総額:約2,751億円
- 通貨単位:XEM
- 1XEM=30円程度
ネムの発行枚数は、8,999,999,999XEM。それに対して、1XEM=30円程度なので時価総額が2751億円ほどあります。
ネム(NEM)のチャート
ネムはもともと1XEM=0.5円ほどと非常に安い仮想通貨でした。その価格がじわじわ上がり始めたのは2017年に入ってからです。
こちらでは、ネムのチャートとそれぞれ価格変動が起きた要因について解説していきたいと思います。
重複する部分もありますが、詳しくは以下の記事も参考にしてください。
〇ネム(NEM)の価格が高騰|2017年4月下旬~5月中旬

4月後半から5月中旬にかけて一気に価格が高騰します。一時期は1XEM=40円に迫るほどの高騰ぶりです。1XEM=0.5円の頃からネムを持っていた人はなんと80倍になったわけですよ。
著者も4月後半の1XEM=3円の頃にネムを購入しましたが、わずか数週間で1XEM=28円(約9倍)にまでなったときは夢か幻かちょっとわからなかったですね。
▼ネム(NEM)が高騰した要因
確かにこの時期は、他の仮想通貨も軒並み価格を上げていっていました。しかし、ネムの価格上昇には群を抜くものがあったと言えます。
ネムの価格がここまでも高騰した理由には、日本の仮想通貨取引所『Zaif』を運営する「テックビューロ」が開発したプライベートブロックチェーン「mijin(ミジン)」にネムの技術が使われており、さらに新型コアエンジン「Catapult(カタパルト)」のリリースを控えていたこと。
そしてニューヨークで開催されるブロックチェーン展示会にmijinとネムの共同ブース出展によって世界からも注目を集めたことなどの追い風となる要素が一気に重なったことが要因として考えられます。
mijinについては後半で少し解説しますが、深く解説しようとすると如何せん専門的・技術的な話になりますので、より詳しくは公式サイトをご覧いただくことが一番かと思います。
▼「NEM公式サイト」
▼「テックビューロ|コーポレートサイト」
▼「mijin公式サイト」
〇8月|ネム(NEM)の価格が再び高騰

7月に入り、ビットコインの分裂騒動もあり、仮想通貨全体の価格が下がっていました。しかし、ビットコインの分裂騒動が終わった8月には再び仮想通貨全体の価格も上がり始めます。
その中でも特に高騰した仮想通貨がネムでした。後述する「mijin」の実用化や、ブロックチェーン技術を実ビジネス化させる目的とされた「COMSA」のリリースなど、ネムの技術がいち早く実用的になってきたことが要因として考えられます。
〇12月に価格が高騰|1XEM=70円到達!

2017年も終わりに差し掛かった頃、仮想通貨全体としては軒並み価格が上がっていく中、特に目立った動きのなかったネム。
しかし、突然として価格が高騰。一時期1XEM70円を超える価格にまでなりました。
結論から申し上げますと誤報だったのですが、『WeChat』という中国発のLINEのようなチャットツールとネムが連携するとの話題が出てきたことでした。
「人口が10憶人以上いる中国のチャットツールでネムが使われる」ということで高騰したのですが、誤報でここまで上がるとは…恐るべし。
〇2017年12月下旬〜2018年1月上旬|その後も価格は高騰!1XEM=100円を超える

70円を突破したことでかなりのお祭り騒ぎだったネム界隈でしたが、そんなの序の口でした。
誤報だったことにより、価格も元の位置に戻るかと思いきやそのようなことは無くむしろグングン伸ばしていき、なんと200円を突破!
現在は少し下がっていき100円程度に下がっていますが、それでも1XEM=2~30円時代が半年程度続いていたことを考えると、この一カ月でとんでもない値動きをしたことになります。
要因として明確なものはありませんでしたが、
- 日本人の仮想通貨認知とコインチェックで取り扱っていることによる高騰
- 中国取引所でのネム取り扱い開始
- カタパルトの実装間近
このような要因が重なって高騰したのだと考えられます。
〇2018年1月中旬〜2月|1XEM=100円台から50円台へ下落
年が変わって仮想通貨界隈ではどちらかというと悪い出来事が多く、この時期に大きく流れが変わりました。理由としては以下の3つの出来事が主に大きかったのではないかとみられています。
▼国内大手取引所コインチェックからネム(nem)580億円分流出事件
記憶にも新しい事件ですが、流失事件の今まで一番大きかったマウントゴックス事件(事件当時470億円相当)をはるかに上回る事件が起こりました。
後述で詳しく解説しますが、コインチェックユーザーの資産凍結や、仮想通貨全体のイメージダウンや信頼性の低下に繋がり、仮想通貨のユーザー離脱が多くあったと考えられます。
▼1月16日韓国の仮想通貨の規制
2018年1月16日に韓国で仮想通貨の規制が行われました。昨年9月に行われた中国の規制の際にも、「中国規制=中国人のユーザーが多く仮想通貨から離脱→ユーザーが減り、下落する」と考える人の多さなのか、仮想通貨全体で大きな下落ムードになったことがありましたが、今回の韓国の規制に関しても同じような流れで下落したことが予想されます。
しかし過去の規制は完全な禁止ではなく、ルールを定める事や見直すというところが大きいようです。簡単に説明すると、偽名でやっているユーザーや未成年で登録している人以外は基本的にはそのまま取引が可能で、日本では既に当たり前のようにやっている身元確認などの規制を、韓国はやろうとしてるだけなんです。
▼USテザー問題
一月末に仮想通貨のUSテザーに関する疑惑が大きく取り上げられました。
簡単に説明すると、USテザーというアメリカの会社が独自発行している通貨が「USテザー」というもので、
法定通貨である「米ドル」の価格に連動していることを謳っていて、法定通貨並みの安定感があるという触れ込みでした。
投資家達はドルなどの国家の法定通貨で仮想通貨を購入する事に規制が入りやすいことから自国の法定通貨から→テザーを購入→仮想通貨を購入するなど、テザーが仮想通貨と違い「国家通貨と同じ価値」という根拠に規制をくぐり抜ける手段としても使われていたようです。中国などの仮想通貨の規制されている国でも便利に使われていました。
そんなUSテザーですが、発行額に相当する米ドルを保有していないのではないか?という疑惑で、この疑惑が本当だとなると信頼性が崩れ仮想通貨全体の市場崩壊にも繋がるという問題が起こります。
この不安や不信感から相場に大きく影響を与えたとみられています。
これらの出来事が重なり、この時期はネムだけでなく仮想通貨市場全体に大きく下落の流れを作ったとされています。
『Zaif』は、国内取引所で唯一“取引所”としてNEMが注文できますので、余計なスプレッドがなく格安でNEMを手に入れることができます。NEMに関するプロジェクトも多く手掛けていますので、NEMの購入を検討中の方にはZaifをおすすめしています。少し使いこなすことに慣れが必要かもしれませんが、慣れさえすれば一番使っている取引所になっていました。
ネム(NEM)を取り扱っている取引所
ネムの特徴や良さが分かってきましたか?ネムはハーベスティングで手に入れることも可能ですが、ハーベスティングをするにはそもそも10,000XEM以上を持っておかなくてはなりません。
個人の方がネムを入手するにはまずは仮想通貨の取引所で購入することが一般的でしょう。こちらの項目では、ネムを購入することができる取引所をご紹介してきます。
Zaif(ザイフ)
すでにご説明したmijinを開発したテックビューロが運営する仮想通貨の取引所です。ネムの注目度とmijinの注目度はある程度比例するかと思われますので、「NEMに注目!NEM推し!」の方であれば、mijinと関係のあるZaifでネムを購入することをおすすめします。
セキュリティの高さと手数料の安さが特徴で、他にもビットコインと日本発のモナコインを取り扱っています。
DMMビットコイン
大手DMMグループも仮想通貨交換業に参入し、NEMの取り扱いを行っています。
ただ、DMMビットコインの場合、NEMをはじめとするアルトコインはレバレッジをかけた取り引きしかできませんので、初心者の方にはあまりおすすめできません。
Coincheck(コインチェック)
こちらも日本の仮想通貨の取引所です。Zaifと比べると、使いやすさと豊富な取り扱い通貨が魅力です。ネムだけではなく他の仮想通貨へ分散させたり、売買をしたいようであればコインチェックがおすすめです。
また、数ある仮想通貨の取引所の中でも一番と言っていいほど使いやすくて分かりやすいので、はじめて仮想通貨を買うという人にもおすすめです。
Poloniex(ポロニエックス)
海外にある仮想通貨の取引所。60種類以上あるアルトコインの取り扱いは非常に魅力的です。手数料についても、仮想通貨に関して少し遅れをとっている日本の取引所よりも安くなっています。
ただ、日本語未対応で使いやすさに難があります。国内の取引所である程度慣れてきたのであれば海外の取引所にも進出するというスタンスが一番おすすめです。
ネム(NEM)を購入する手順
最後に、実際にネムを購入する方法をお伝えしていきたいと思います。
上記でいくつかの取引所をご紹介させていただきましたが、今回はネムとの関連性も強く比較的に安い手数料でネムを購入しやすい『Zaif』でネムを購入する方法をお伝えします。
Zaifに登録する
まずZaifへの登録がまだの方は、登録して本人確認が完了するまで仮想通貨の売買ができませんので登録を済ませてしまいましょう。
登録自体は難しいことはなく、個人情報を入力してインターネットを使って送信するだけです。
ただ、本人確認用の書類を郵便で受け取る必要があり、それが届くのに1~2週間ほどかかりますのでお早めに(他の取引所でも同じです。時期によって郵便が届くまでの期間は違います)。
購入資金の入金
本人確認が完了したらネムを購入するための購入資金をZaifに入金しましょう。
日本円がほとんどだとは思いますが、すでにビットコインをお持ちの方はビットコインとネムの交換も可能です。
入金方法については以下の記事を参考にしてください。
ネム(NEM)を購入する
購入資金が入金されたら、いよいよネムを購入していきましょう。
購入のタイミングについては、初心者の方は難しいことは考えず、やたら価格が高騰している高値掴みにだけ気を付けていただければと思います。
まず、Zaifへログインしましょう。
右上の『取引』をクリックすると以下のチャート画面が出てきます。

- 取り引きする通貨ペアを選択しましょう。初めは「BTC/JPY」というようにビットコインのチャートが表示されていますので、「XEM/JPY」もしくは「XEM/BTC」(ビットコインと交換する場合)を選択しましょう。
- 指値注文か成行注文を選択します。指値注文は自分でネムの価格を指定することができ、成行注文は相場に応じた価格で取り引きをします。自分で価格を決められるところが指値注文のメリットですが、その価格で売りたい・買いたい人が現われるまで取引成立しないところがデメリットです。
- 指値注文を選択した場合、こちらに希望金額を入力します。
- 欲しいXEMの枚数を入力してください。右の欄にはその枚数に応じた必要金額が表示されます。
- 表示された購入金額で間違いないようでしたら、『買い注文』をクリックして注文を決定させます。
ネム(NEM)が大量に盗まれた「コインチェックのネム580億円流失事件」
上記でも軽く触れましたが、2018年に入って一番のニュースであろう「コインチェックのネム大量流失事件」。仮想通貨市場の信頼を揺るがすような事件をわかりやすく解説していきたいと思います。
ネム流失事件の概要
- 取引所「コインチェック」
- 金額「約580億円相当=5億2300XEM」
- 日時「2018年1月26日」
仮想通貨大手取引所コインチェックは1月26日に、不正アクセスにより取り扱い通貨の一つである「NEM(ネム)」が約580億円分流失しました。
なんと不正アクセスから流失までの時間は「20分」での犯行だったようです。
コインチェックのネム流失事件の解説
〇事件の時系列
1月26日 | 2:57 | コインチェックが不正アクセスによりネムの流失が発生 |
11:25 | コインチェックがネムの流出を確認 | |
12:07 | ネムの入金を制限 | |
16:33 | コインチェック全通貨の出金取引を停止 | |
23:30 | コインチェックが会見を開き、ネムの流失を発表 | |
1月27日 | 23:00 | コインチェックがネム保有者ユーザーに対する補償を発表 |
1月28日 | 金融庁に被害状況・安全対策に関して報告 | |
1月29日 | 業務改善命令に関して発表 |
ざっくりと要点だけをまとめましたが、上記でもお伝えした通り不正アクセスからネムの流失まではたった「20分」。しかし、コインチェックがその事態に確認が取れたのは約9時間後で、セキュリティ面や管理体制に関して記者会見やネット上にて様々な物議が交わされていました。
コインチェックからネムを盗み出した犯人はその後、ダークウェブと呼ばれる暗号化された特殊なソフトを用いることで閲覧が可能になるサイト上で、ネムを換金(市場価格よりも安く販売)しているようです。
更には複数のアカウントに分散したり、様々な仮想通貨に換金したりとネム財団の追跡から逃げていました。
〇ネムに問題があったのではなくコインチェックのセキュリティに問題が…!
まず第一に、今回の流失事件に関してネムのシステム上の欠陥による流失ではなく、コインチェックのセキュリティの不備が一番の問題点であると言えます(もちろん盗んだ奴が一番悪いですが)。
仮想通貨の管理方法には「コールドウォレット」「ホットウォレット」という、大きく分けて2種類があります。
コールドウォレットはインターネットのオフライン状態での管理方法なので、ハッキングやサイバー攻撃が防げる反面、コストの高さや運用面での不便性が高いのですが安全です。(もちろんコールドウォレットごとの盗難や、秘密鍵の紛失、それを元に様々な犯罪リスクはありますが)
逆にホットウォレットはインターネット上にて仮想通貨を管理するので、即時送金の対応などの利便性は高いのですが、外部からのハッキングや不正アクセスの可能性があります。
コインチェックは仮想通貨の管理において「コールドウォレット」を使用していると明言していましたが、実際は「ホットウォレット」での管理体制を行っていた事が今回の事件にて発覚しました。
そのため、外部からの不正アクセスを受けネムを大量に流失させてしまった。ということなのです。
決してネムのシステムの不備で流失してしまったわけでは無いのです。
〇その後のコインチェックのネム(NEM)保有ユーザーへの対応・保証は?
コインチェックはネムの保有者に対し「1XEM=88.549円」自社資本での補償をすると1月26日に発表、その後3月12日に上記の補償の支払いを行いました。
1月26日以来売買取引や日本円の引き出しもできなかったのですが、これらも随時再開、しかし未だ取引できない通貨もあるので、今後随時更新していきます。
〇ネム大量流失に関してネム財団・ホワイトハッカーの動き
今回の事件において、ネム財団が話題になりました。
1月26日の流失発表のタイミングで、ネム財団の代表ロン・ウォン氏は本人のTwitterにて下記のようなツイートをしています。
It’s unfortunate that coincheck got hacked. But we are doing everything we can to help. https://t.co/AH3lEDDG71
— Lon Wong (@2017Lon) 2018年1月26日
日本語に訳すと「コインチェックがハッキングにあってしまったことは大変残念です、しかし私達にできることはすべて行います」とロン・ウォン氏はツイートしています。
実際にネム財団は犯人特定のために流失したネムの追跡プログラムを組み、追跡を開始しました。
日本でもホワイトハッカー「Rin Mizunashi(JK17)」というホワイトハッカーがネム財団からネムの追跡を任命され、追跡を行っていました。
Rin Mizunashi(JK17)氏はTwitterを利用していたのですが突然のアカウント閉鎖、そしてネム財団は犯人追跡に関しても3月20日の早朝、流失したネムの動きを監視するために付与していたモザイクを18日に削除したと発表。
追跡を辞めた理由としては「問題の性質から」と明らかにしませんでした。
以上がコインチェック「ネム580億円流失事件」の一連の流れ、内容になります。
まとめ|ネム(NEM)の将来性
いかがでしょうか。ネムはmijinというプライベートブロックチェーンにも利用され、日本の企業「テックビューロ」によって一般企業や個人に対しての導入が次々と進められていくことが考えられます。
日本が大きく関係している仮想通貨として今後も大きく期待していきたいと思います。
また、NEMの流出事件で悪いイメージが付いてしまったかもしれませんが、本質をしっかりと理解して将来性があると考えられるのであれば、NEMを保有しておいても良いでしょう。
『Zaif』は、国内取引所で唯一“取引所”としてNEMが注文できますので、余計なスプレッドがなく格安でNEMを手に入れることができます。NEMに関するプロジェクトも多く手掛けていますので、NEMの購入を検討中の方にはZaifをおすすめしています。少し使いこなすことに慣れが必要かもしれませんが、慣れさえすれば一番使っている取引所になっていました。
ネム(NEM)以外の仮想通貨について
ネム以外の仮想通貨について各記事でご説明していますので、気になるコインがあれば参考にしてみてください。
ビットコイン | イーサリアム | ビットコインキャッシュ |
DASH | ライトコイン | リップル |
イーサリアムクラシック | モネロ | ジーキャッシュ |
ファクトム | オーガー | LISK |
モナコイン |
〇NEM保有者におすすめコイン
ネムを保有している方、もしくはこれから購入しようとしている方に同じく国内取引所で手に入るおすすめのコインがあります。
気になったら上のリンク先から調べてネムと分散させて保有してみても良いかもしれませんね。
▼リップル
リップルも1通貨当たり100~200円程度の仮想通貨(システム)なのですが、これがネムと似たような値動きを見せるのです。
リップルが上がればネムも数日後に上がるみたいな…。
もちろん、その動き方が絶対ではありませんが、例えばリップルが先に高騰したから高騰した分少しだけ売ってネムに換えておく。そしたらネムも上がってきた。なんてことも今までありました。
ネムと同じく日本国内でも人気も知名度も高い仮想通貨なので検討の余地ありと思います。
ちなみにネム・リップル両方ともコインチェックで取り扱っています。
▼モナコイン
モナコインは日本発の仮想通貨。
もともと2ちゃんねるの投げ銭(チップ)的な役割として作られました。
ファンが根強く付いていることと、日本と馴染みが深い(モナコインは日本発ですね)ところがネムと似ています。
また、ビットコインのような派閥争いなどのいざこざも少なく、独自のペースでかつフットワークも軽いためセグウィットをいち早く実装するなど、何かと面白く平和的な存在です。
ネムとモナコインはZaifで両方を取り扱っています。
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